春が来た

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今年の桜@新浜公園。

みなさまこんにちは。齋藤です。
さて本日は、先月4月6日に福島民友紙の「みんゆう随想」に掲載されたエッセイ
「春が来た」
を転載いたします。

あっという間にもう季節は初夏ですが……^^;

では、どうぞ。

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春の女神そのふくらかなる唇に呼ばれてたれもたれも空を見る 『湖水の南』


――春ですよお。


 そう、どこからか誰かの声が聴こえたような気がした。少し急いでいた歩みを止めて振り返ったけれど、誰もいない。

 よく晴れた空が明るい。頬に触れる風が、大分やわらかい。阿武隈川の河川敷に植えられた大きな柳の木々も一斉に芽をふいて、しなやかに揺れる無数の枝が淡い緑色に染まっている。ここに歩いて来る途中すれ違った人々はみな、もう真冬用の厚ぼったいコートやダウンジャケットを着ていなかった。家々の庭先に植えられた梅の木はどれもとっくに満開で、咲き始めたばかりの沈丁花もいいにおいだった。毎年開花を楽しみにしている古くて大きな桜の木も、たくさんついたつぼみがずいぶん膨らんでいる。陽当たりのよいところならば、来週中には咲き始めるだろうか。

 そういえば子どもの頃、「入園式」や「入学式」といった言葉に添えられるイラストに決まって満開の桜の花が描かれているのが不思議だった。私が生まれ育った福島市では大体ソメイヨシノが満開になるのが四月も半ばになってからで、いつも「入園式」や「入学式」の頃にはまだ咲いていないからだ。

 その理由がようやくわかったのは、東京の大学に進学した時。四月の上旬、ちょうど大学の入学式の日に合わせたかのように、見事に桜が満開だったからだ。今思うとおかしいのだけれど、桜の開花時期が地域によって違うということを、私はあの時初めて実感として理解できた。そんな私の大学生活のはじめ、一番に仲良くなった友人は盛岡出身だったが、彼女にこの話をしてみたら「私も同じこと考えてた!」と言って笑った。その後四年間、彼女とはずっと仲がよかった。


――春ですよお。


 また、誰かの声が聴こえたような気がした。辺りを見回してみたけれど、やはり誰もいない。空は相変わらずよく晴れていて、眩しい。頬に触れる風に、心なしか濡れた土のにおいがする。春のにおいだ。

 そうだ。もう春なんだ。

 私ももう真冬用のコートは着ていない。深く息を吸い込んで、大きく吐き出して、また歩き出す。歩きながら、また空を見る。明日の空もきっと、よく晴れて美しいに違いない。



by chicayoshi | 2017-05-03 13:57 | エッセイ | Trackback | Comments(0)
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iPhone もなかなかがんばるのよね。

はい、というわけで第二弾。
今年も、特にソメイヨシノが見ごろになった週末は大変な賑わいでありました。

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(これは沿道の木瓜の畑。公園じゃありません。)
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……と、いうわけで、
桜は終ってもまだまだ美しい花見山公園。
みなさまもぜひお越しくださいね~!!






by chicayoshi | 2017-05-02 19:54 | 福島 | Trackback | Comments(0)
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iPhoneで撮影。

さてさて、ブログのアップは滞っておりましたが、
もちろん!今年も綺麗でしたよ(てか今もいろいろ咲いててきれいですよ)花見山公園。

またばしゃばしゃ写真を撮りましたので、
みなさまにも福島の春をおすそ分けです。
では、どうぞ。

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by chicayoshi | 2017-05-02 19:48 | 福島 | Trackback | Comments(0)

梅一輪

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わが家の白梅もようやく咲きました(なぜか毎年開花が遅い)

みなさまこんばんは。齋藤です。
今夜は、2月に福島民友新聞「みんゆう随想」に掲載されたエッセイ「伝えたかったこと」を転載いたします。
(あまりいいタイトルじゃないなあ)
家の庭の梅の花が咲いていい写真が撮れたら、と考えていたら遅くなってしまいました。
もう3月も終わってしまう……。

では、どうぞ。

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梅の花ひとつ開ける喜びを砂の上描ききれず私は 『桃花水を待つ』


 あなたは梅と桜と、どちらが好きですか。誰かにそう訊ねられたら、桜ももちろん好きな私は少し迷ってから、それでも梅の花を選ぶだろう。紅梅も白梅も、どちらも大好きだ。

少し日差しはあたたかくなったけれどまだまだ寒いな、という頃、首をちぢめて俯き加減に街を歩いているとどこからともなくふっとよい香りが漂ってくる。あの瞬間が、なんとも言えず嬉しい。顔を上げると紅梅の小さな花がふたつ、みっつ、と開いている。梅の花が開いたら、冬の凍りつくような寒さも終わり。春はすぐそこだ。

私が三年間日本語教師として働いていたアラブ首長国連邦という国は典型的な砂漠気候で、季節が「夏」と「冬」の二つしかない。日中の気温が五〇度以上、しかも海沿いであるため湿度も高い「夏」。そして気温も湿度も下がり、時にぱらぱらと雨も降る「冬」。

「冬」とはいえ、イメージとしては日本の五月半ば、という感じだ。朝晩に湾岸特有の濃霧が発生して飛行機の発着が遅れたり、時には「ぱらぱら」どころではない雨や強烈な砂嵐に見舞われたりもするけれど、基本的には天気がよく、過ごしやすい日が続く。この国で初めて「冬」を迎えた時にはほっとした。「夏」の身の危険を感じるような暑さ(そしてその暑さと戦うために冷房がフル稼働している室内の寒さ)に心身ともに疲れていたし、何しろ「夏」の間は暑すぎて、日中の外出もなかなかできなかったのだ。そしてほっとしながらも、そうか、この気候では梅も桜も咲かないな、と妙に納得したのだった。梅も桜も冬の厳しい寒気にさらされなければ、春に花を咲かせることができない。

アラブ首長国連邦での私の仕事は、現地の小学生に日本語や日本の文化を教えることだった。日本語での挨拶や簡単な自己紹介を練習させたり、今や世界中で市民権を得たMANGAを紹介したり、三年間いろいろなことをした。けれど私が彼らに本当に伝えたかったことは、つきつめればたったひとつだったように思う。寒い寒い冬の後に、とうとう開いた梅の花。それを見つけた時、私たちがどんなに嬉しいか――。教えることも伝えることも、ついにできなかったのだが。


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by chicayoshi | 2017-03-23 21:58 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

ひなまつり

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咲きました。

みなさまこんばんは。齋藤です。
年度末でばたばたとしております。
今日は歌会もおやすみ。

さて、昨日は桃の節句でしたね。

というわけで、
今日は昨年撮影した写真など。

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わが家のお雛様。
昨年母が久々に思い立って飾ったのを撮影。
長女の私が生まれた年に買ったものですから、
このお雛様も今年で40歳なわけですね。

この雛をしみじみと眺めていてできたのが、
昨年「歌壇」5月号に掲載された「花の渦」です。

大地震を耐えたる指の細きかな取り出だす箱の中なる雛(ひいな)

うつくしき扇ひらきて持つのみのそれのみの手よ古りし雛の

祖母よあなたの孫娘ふたりのための雛の袖の色も褪せたり

よい歌かどうかはわかりませんが、私自身としてはかなり思い入れのある一連。
今年もまた春がやってきます。

それでは今宵はこのへんで。
ごきげんよう。






by chicayoshi | 2017-03-04 21:30 | 福島 | Trackback | Comments(0)

花見山へいらっしゃい⑤

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花の渦。

はい、というわけで改めましてみなさまこんばんは。齋藤です。

春爛漫の花見山及びその周辺・第五弾です。
勝手ながら本日でこのシリーズ?は最終回。

春になったら、ぜひ遊びに来てください。
この天国のような場所を、ぜひご自身の目で!

お待ちしております!

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by chicayoshi | 2017-01-28 19:47 | 福島 | Trackback | Comments(0)
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後ろに咲いているのは菜の花。

みなさまこんばんは。
はい、春爛漫の花見山及びその周辺・第四弾
でございます。

もう一月も終わりですね。
この週末は少し気温が上がるのかな?

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みなさま、どうぞよい週末を!





by chicayoshi | 2017-01-27 20:25 | 福島 | Trackback | Comments(0)

花見山へいらっしゃい③

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うしろの黄色い花は連翹。

はい、というわけで、

春爛漫の花見山公園及びその周辺、第三弾

ですっ!!

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それではまた明日!



by chicayoshi | 2017-01-26 23:57 | 福島 | Trackback | Comments(0)

花見山へいらっしゃい②

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花見山公園より、福島市街地をのぞむ。

はい、みなさまこんばんは。
齋藤です。

春爛漫の花見山公園及びその周辺、第二弾です。

本日もお楽しみください!

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何枚あるんだって?
ええ、まだまだありますよ~(笑)。
と、いうわけで今宵はこのへんで。





by chicayoshi | 2017-01-25 22:50 | 福島 | Trackback | Comments(0)

花見山へいらっしゃい①

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「ジオラマ風」。

はい、というわけで昨日予告いたしました、

春爛漫の花見山及びその周辺の写真

です!
撮影は昨年。既にFacebookなどでご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、
どうぞお楽しみください♪

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ではではまた!!
ごきげんよう。


by chicayoshi | 2017-01-24 20:49 | 福島 | Trackback | Comments(0)

短歌結社「かりん」所属齋藤芳生のブログです。「みしゅみしゅ」はアラビア語で「あんず」のことです。主に齋藤芳生の掲載情報やエッセイなど。最近は写真も好きです。どうぞよろしく。


by chicayoshi